2020/01/31
Plaisirには大人になって初めて習う、或いは子どもの頃一時期習っていたけど遠い昔で初めて同然です、という方も多くいらっしゃいます。
そこで、初心者にこそ身につけてほしことをいくつか挙げてみます。
まず、楽に弾けること。無理のないフォーム、自然な指づかい、脱力の仕方です。ピアノを弾くと、日常とは違う動作を同時にいろいろこなすことになるので、どうしても肩や首や、ひじ、手首などに力が入り、硬くなりがち。このまま弾き続けると、腕をはじめ体が痛くなり、そのうち弾くのが辛くなってしまいます。人により力の入りやすいところ、姿勢の問題など癖があるものです。レッスンではその癖適切に直し、長くピアノに向き合っても疲れない弾き方を身につけていきます。
そして、自然な指使いをいちいち考えなくてもできるようになると随分楽になります。初めのうちは、その都度間に合わせの指を使ってしまうことがよくあるのです。そうすると、そのパッセージが一向に自分の中に定着しないということが起こります。手の大きさや指の長さは人それぞれなので、その人にとっての弾きやすい指づかいというものがあります。レッスンではそれを伝え、守って弾いてもらうことで、どの指を使うべきかご自分でも判断できるようになっていきます。
さらに、初心者あるあるは一生懸命弾くあまり、鍵盤を凝視してしまうこと。暗譜して、ほとんど楽譜を見ず、ずっと鍵盤をガン見して弾き、目を上げたときに楽譜のどこを弾いているのかわからなくなるパターンです。暗譜できるのは素晴らしいことですが、これでは楽譜にある音楽を見逃してしまうし、似ている箇所で躓き、そして自分で気づくことができません。下を見ていると、やはり力みが出てきてしまいますし、そうすると、自由な表現がしにくくなってしまいます。これを克服するには、鍵盤の幅や、距離感を指(及び体全体)でつかむことが大切です。鍵盤はチラッと見ればよいのです。楽譜はただの音符の羅列ではなく、いろいろな意味合いを含んでいます。なので、楽譜と鍵盤(は全体を)の両方を適切に見られるとよいですね。
レッスンでは鍵盤を見ずに弾く課題を出します。パソコンでいうところのブラインドタッチと同じです。はじめはドレミファソに12345の指一本ずつ当てるところから、徐々に距離や音の重なりを広げて。比較的易しい課題を多くこなしていくことで、鍵盤ガン見を卒業することができます。
ここまでは子ども〜大人まで共通です。
では、大人だからこそできる方法とは?それは音楽理論を子どもよりハイペースで学び理解すること。これにより、その音はなぜそこに存在するのかを読み解くことができるようになります。そうすると、どんな音色にしたらよいか自ずとわかっていき、立体感のある音楽をつくることができるようになります。
子どもの場合の音楽理論(や楽典)は、曲中に少しずつ伝えていつの間にか身につくスタイルが多いですね。
楽譜を読むとか、指の訓練とかいろいろありますが、上に挙げたポイントをおさえて練習していくと上達が早いです。ただ闇雲に弾けばいいというものでもなく、コツやポイントがあります。演奏を思うままに楽しめるよう、効率的に学んでいきましょう!
